必須科目の履修漏れ
現在、新聞でもかなり取り上げられているこの事件、調査が進み、多くの高校で「履修漏れ」があることが分かってきました。
受験生にとっては、まさに災難としか言いようの無い事件ですが…この事件、なんとなく「日本の負の現状」をさらけ出したように感じられてなりません。
この事件の主な要因は、「受験に必要な教科以外を切り捨てた」ことにあると思います。
結果、時間がかかり、しかも「その個人にとって、受験に必要とされない教科」を履修させないことにより、受験「のみに特化した」学生を育て上げることにより、進学率を高め、高校の評価を上げる…という構図が見て取れます。
こんな教育で、「人間性のある」人材が育つとはとても思えません…すでに、「教育」という言葉が定義する範囲を外れているようにすら感じます。
同じようなことが、日本の「企業」にも言えると思います。
日本の「景気回復」は、「コストのかかる部分」、そして「無駄」をとことんまで切り詰めたことによって、一部の企業において見られる現象です。
しかし、その切り捨てられた部分が本当に無駄なのか、そして「想定外」の事態が起きたときに、取り戻せるのか…と考えると、非常に怖いと思います。
現に、リコールの増加、品質管理の問題など、次々と表れているのを目の当たりにすると、「切り捨てたものこそが、大切だったのでは」と思わずにはいられません。
不要なものは切り捨てる…そんな考えが蔓延している社会で、「やさしさ」という感情が果たして育つのでしょうか?
どうも、日本が最近「おかしく」なっている根底に、この「切り捨て」という考えがあるように感じられてなりません…。
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コメント
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ホントおっしゃる通り。
もっとホントの意味での
ゆとりが、どのジャンルでも
必要かと思います。
家でもよく考えないとなぁ・・
ベルトコンベアーに
子供乗せてないかしら・・(・_・;
投稿: emii | 2006年10月27日 (金) 08:02
こんにちは!本当にこんなことでいいのかな~?と思う事件ですよね!
子供たちは犠牲者ですよね!(>_<)
投稿: kussamamatakachan | 2006年10月27日 (金) 13:47
こんばんわ~^^*
その後の対策としては冬休みに補習を
行うようですね。(約70時間分の)
該当した生徒達がホントに可哀相です・・・++;
投稿: ちゅー | 2006年10月27日 (金) 19:04
emiiさん、kussamamatakachanさん、ちゅーさん、こんばんは。
ちょっとまだ「情報が出揃っていない状況」で、あわてて書いたので、読みにくいところもあるかとは思いますが、ご容赦ください。
To emiiさん
車のハンドルでも、「ゆとり」(遊びとも言う)というものは必要ですしね。
もし、それが無い車だったら、ほんのちょっとした腕の動きでも、車がジグザグ走行することになると思います。
一定程度のゆとりは、むしろ「無くてはならない」ものであり、そこを切り捨てた途端、ちょっとしたことでぐらぐらと危なっかしい自転車操業を強いられるのではないか…と思います。
一番かわいそうなのは、全くゆとり無しに育てられる子供たちだと思います…。
他者を許せる「ゆとり」が無いのが、今の「いじめ問題」にもつながっているのかも?
To kussamamatakachanさん
子供たちは、学校に「だまされていた」格好になっているようですしね…。
「後でつじつまを合わせる」といわれていたなど、信じられないような事態が次々と明るみになっております。
受験に必要ない部分は、不要な知識なのでしょうか?
私には、とてもそうとは思えないのですが…。
To ちゅーさん
ちょっと、ちゅーさんの学校のことも心配になってしまいましたが、コメントから察するに、該当しないようで、ほっとしております。
無理やり冬休みに補習を行われる…とはいえ、恐らく「教師はしゃべるだけ、生徒は内職(別の教科の勉強)」という構図になるのが、目に浮かびます。
それでも、塾などのより「密度の濃い受験向けの"手段"」を考慮していた生徒たちにとってもマイナスでしょうし、普通の学生生活を行っていた者たちにとっては、悲劇以外の何物でもないと思います。
何より、このような事態を放置していた文部科学省、それが一番腹がたちます。
把握していなかった…なんて、絶対に思えませんから。
投稿: mark | 2006年10月27日 (金) 20:49
はじめ、新聞を読んでも理解できなかったんですヨ。
やっと理解できたときには、ただただビックリ☆
だって あり得ないでしょ~~~
受験の為だけの勉強(授業)をしていればいいわけ?!って。
実行していた学校の件数が出てましたけど、ある東北の県が ずば抜けて多かったですね。
土地柄もあるの?!なんて思っちゃいました。
投稿: のん | 2006年10月27日 (金) 20:49
息子が高3です。
世界史も日本史もやったので
ちょっとほっとしてますが・・・。
この事件・・・該当する学校数からしても
考えるべき側面が多くありそうですね。
いずれにしても、
夢に向かって日々がんばっている生徒さんたちが、ここに来て翻弄されずにすむようには配慮されてほしいものです。
投稿: つぼみ | 2006年10月27日 (金) 21:51
こんばんは。
連日このニュースを見て
今の高校生がかわいそうに
なりました。
もう先生も生徒もパニックですよね。
投稿: ゆず | 2006年10月27日 (金) 21:58
そもそも受験のために勉強させる、というシステムが間違ってる気が…
いっそ受験をなくしちゃうとか!(ムリだと思うけど…)
アメリカみたいに、入るのは簡単だけど勉強しないと卒業できない、という方が身につくし、良いと思うなあ~
投稿: ル・シュクル | 2006年10月28日 (土) 01:07
のんさん、つぼみさん、ゆずさん、ル・シュクルさん、こんばんは。
この事件、次から次へと「履修もれの学校」が出てきて、それらはみんな進学校だったりします。
必要ないものは切り捨てるという「エリート」は、こうして育成されるのかな…と、劣等性としては歪んだ感情を抱いてしまいました(苦笑)。
To のんさん
全くもって、これでは「高校」ではなく、「予備校」でしかないですよね!
受験=勉強というのであれば、大学なんて必要ないということになってしまいます。
大学には、大学院に進まない限り、受験は無いのですから…。
土地柄も、多少あると思います。
とはいえ、これだけ全国に広がるこの事態、もはや「国レベル」であるといっても過言ではないのかも…。
To つぼみさん
そちらの学校は、大丈夫なようなので、ほっとしています。
「該当する」学校の子供を持った親は、今は気が気でないと思いますし…。
学生には、選択権が無かったと思いますしね。
学校側の暴走なのですから、責任を取り、必ず全員が卒業できるような手段をとらなくてはならないと思います。
苦しい勉強に耐えてきた学生が、更にこんなことで苦しい思いを強いられる…というのは、かわいそうで仕方がありません。
To ゆずさん
先生も生徒も、パニック状態だと思います。
恐らく、先生も「上役の指示」に従っただけだと思いますし。
該当する学校の校長は、全員引責辞任すべきだとすら思ってしまいます。
必要な知識を得る機会も与えられないまま、更にそれが原因で意図せぬ「留年」なんてことになったら…悲惨以外の言葉が浮かびません。
To ル・シュクルさん
全く、その通りだと思います!
「入るのは難しく、出るのが楽」という日本のシステム自体が、一番の問題だと思います。
出るのに難しい=十分な知識を習得しているという方が、社会にとっても有益な人材を得られると、私は強く思うのですが…。
ちょっと腹がたつことがあり(詳しくは、明日の記事に書きます)、文章が乱れているかもしれません。
後で落ち着いたときに、見直したほうがいいのかも…。
投稿: mark | 2006年10月28日 (土) 17:02