必要な嘘
今日は、エイプリルフールです。
サイトによっては、色々と「嘘企画」をやるところもあると思いますが、私の性格ではあまり上手いうそがつけそうにないので、やりませんでした。
嘘といえば、子供の頃、真剣に悩んだことがあります。
「嘘をつくと、閻魔様に舌を抜かれる」というのは、聞かされたことのある人も多いと思います。
そして、「人を傷つけたら、地獄に落ちる」というのも、比較的一般的な認識だと思います。
そこで悩んでしまったのが、「不治の病の人に、本当の病名を告げること」です。
もし告げなければ嘘をつくことになりますし、告げればいわれた相手を傷つけることになる。
どちらを選んでも、この状況に陥っただけで、その人は地獄に行くことを強制されてしまうのではないか…と、当時の自分は悩んでいました。
なぜこんな悩みを持ったのかというと、母方の祖父がガンで亡くなったのですが、そのときに本当の病名を子供や本人には告げず、「胃潰瘍」として処理されていたからです。
今では告知の方が一般的になりつつあるのかもしれませんが、その当時はまだ隠す傾向のほうが強かったので、何も知らぬまま冷たくなった祖父と対面するという経験を経て、このような疑問を抱いてしまったのです。
告知によって病気と立ち向かえる人ならともかく、そうでない人にとっては、やっぱりこの場合告げないという「やさしい嘘」というのも、一つの手立てではあるのかな…と、今では思います。
もっとも、現代では、生命保険の関係(生前に、保険金を受け取る制度があるので)もあり、告知する方が一般的なのかもしれませんが。
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コメント
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最近って告知ってやっぱ
一般的なん?
うちの義父もガンを
本人に先生がうちらに相談もなく
告知してはったんで
こっちが(ノ゚⊿゚)ノびっくり!!
まぁ、切ればなんとかの世界だったから
だとは思うけど・・・。
どっちがいいのかねぇ?!
投稿: emii | 2007年4月 1日 (日) 08:06
emiiさん、こんばんは。
今は、保険のリビングユース特約(生前に保険金がもらえるという制度)のため、本人に告知する必要性もありますしね。
まあ、emiiさんの場合は、「治癒するガンだったため」、告知した…のかもしれませんが。
それでも、家族に先に告げておくことは、必要だと思いますけれどね…。
本人が病気と戦う気概のある人なら、告知もいいのでしょうが、そうでない場合はむやみに知らせて、絶望させるというのもいかがなものか…。
難しいところですし、人によって判断の分かれるところだと思います。
投稿: mark | 2007年4月 1日 (日) 17:39
義父が2年前にガンで亡くなりました。
やはり本人には はっきり告げなかったのですが‥
最後の方は 本人も気が付いていました。
言うか言わないか、とても悩む問題ですね。
義父の件をきっかけに、私たち夫婦は「告知してほしい」とお互いの気持ちを確認しました。
私としては 知って戦いたい!という考えなので。
↑ 今は病気じゃないから言えることなのかも。。。
投稿: のん | 2007年4月 2日 (月) 09:45
のんさん、こんばんは。
エイプリールフールにのせるには、少し「重過ぎる」話題だったかも…。
もちろん、祖父のことは、事実です。
本当に、「告知」や、「尊厳死」など、医療を巡る問題については、「正解が人によって全く違う」ため、非常に難しいものだと思います。
告知も、昔は行わないのが一般的でしたが、現在では本人の「知る権利」や、「生き方の選択」のために、行う方が一般的になりつつあると思います。
やはり、自分がなぜ病院にいるのか、そしてあとどのくらい生きられるのかということは、知っておくべきことだと個人的にも思いますしね。
恐らく、健康な人であれば、ほとんどの方が、「告知して欲しい」と思うのではないでしょうか?
病気になった人の心境というものが、どのくらい変化するのかは、それこそ「なってみないと分からない」ですしね…。
本当に、医療の関係は、難しいとしか言いようがないと思います。
投稿: mark | 2007年4月 2日 (月) 20:14